唾液検査とは、唾液採取してそこに含まれる成分を測定する事で、歯と口の健康度や清潔度を測るものです。患者自身が直接、検査キットなどを購入して行うものや、導入する歯科医院を受診して測定するものがあります。
歯科医院で受ける唾液検査の場合では、数社の歯科医療製品会社により開発されていますが、中でもとある企業から「5分で測定できる唾液検査」として、多項目短時間唾液検査システム「SMT(Salivary Muluti Test)」が開発・発売されています。当初の販売目標を超え、既に400代以上と売れ行きも好調だと聞きます。従来の唾液検査は、メーカーに郵送して結果が出るまでに数日かかっていました。それがSMTの場合だと5分の測定時間で、歯茎の健康状態・口腔内の清潔度に関する6つの項目を測定できます。
検査方法も簡便で、まず患者さんが洗口用の水を口に含み、口の中全体に行きわたるように10秒間軽く洗口した後、紙コップに吐き出します。スタッフが吐出液をスポイトで試験紙に落とし、それを検査機器にセットすると測定が開始され、5分もすれば結果が出るという流れです。
SMTでは、歯の健康に関する「虫歯菌」「酸性度」「緩衝能」、歯茎の健康に関する「白血球」「たんぱく質」、口腔内の清潔度に関する「アンモニア」の6項目について測定し、結果を3段階判定して表示します。
普段、口の中の状態を客観的にみる機会はほとんどありません。唾液検査をする事で、患者は自分の歯や口の中の健康状態を「目に見える形」で知る事が出来ます。一方、歯科医師側にも患者の生活背景の把握・患者とのコミュニケーションに活用できるメリットが考えられます。
一般的に、歯科では「歯が痛いから受診する」そして「医療して治れば通院終了」となるケースが多いと言えます。しかし、唾液検査で口腔内の健康度を「見える化」する事によって、「虫歯や歯周病予防の為に定期的に歯科に通おう」「毎日きちんと磨こう」という予防ケアへの意識を高める事が期待できます。
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